家を建てるとなって初めて耳にした、地鎮祭。

一体何?
初めて経験する方にとっては、「地鎮祭ってそもそも何?」「どんな流れで進むの?」「施主として何を準備すればいいの?」と疑問だらけかもしれません。
この記事では、そんな地鎮祭に関するあらゆる疑問を解消し、施主様が安心して当日を迎えられるよう、以下の点を徹底的に解説します。
- 地鎮祭の基礎知識:意味や目的、本当に必要なのか?
- 基本情報:いつ、どこで、誰が参加するのか?
- 費用について:相場や内訳、誰が負担するのか?
- 施主の準備リスト:神社手配からお供え物、初穂料、近隣挨拶まで
- 当日の流れ:儀式の各ステップとその意味を詳しく解説
- 施主のマナー:服装や玉串奉奠の作法など
- 地鎮祭後のこと:近隣挨拶やお供え物の扱い
- ハウスメーカー/工務店との確認事項
- よくある質問(Q&A):雨天の場合、簡略化は可能?など
この記事を読めば、地鎮祭に関する不安がなくなり、自信を持って準備を進められるはずです。
工事の安全と家の繁栄を願う大切な儀式を、滞りなく執り行いましょう。
地鎮祭とは? – その意味と目的を理解しよう
古くから日本人は、自然のあらゆるものに神が宿ると考え、特に土地は生活の基盤となるため、そこに住まう神様への敬意を払ってきました。地鎮祭は、そうした日本人の自然観や信仰心に基づいた伝統的な風習なのです。
- 土地の神様への挨拶と感謝: これから土地を利用させていただくことの報告と感謝を伝えます。
- 工事の安全祈願: 工事中の事故や災害がないよう、神様のご加護を願います。
- 建物の無事完成と繁栄祈願: 家が無事に完成し、その後も家族が末永く繁栄することを祈ります。
- 関係者の意識統一: 施主、設計者、施工業者が一堂に会し、工事の安全と成功を誓い合う場でもあります。
地鎮祭は本当に必要?やるべきか悩む方へ
「地鎮祭は必ずやらなければいけないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論から言うと、地鎮祭は法律で義務付けられているものではなく、施主の判断に委ねられます。
地鎮祭を行うメリット
- 精神的な安心感: 神様に工事の安全を祈願することで、施主や工事関係者が安心して工事に臨めます。
- 工事関係者との顔合わせ・意識共有: これから家づくりを共にする工事関係者と顔を合わせ、工事の安全と成功を共に願う良い機会となります。
- 近隣住民への配慮: 工事が始まることを近隣に知らせ、理解を得るきっかけにもなります(後述する近隣挨拶と併せて行う場合)。
- 家づくりの思い出: 家づくりのプロセスにおける大切な節目として、家族の良い思い出になります。
地鎮祭を行わない場合の選択肢(デメリットというよりは考慮点)
- 簡略化: 神職を呼ばずに、施主と工事関係者だけでお清めのお酒やお米、塩を撒いて工事の安全を祈願するケースもあります。
- 何もしない: 費用や手間の問題、あるいは宗教的な理由から、地鎮祭を行わない選択をする方もいます。
近年では、地鎮祭を行わない、あるいは簡略化するケースも増えてきています。
しかし、多くのハウスメーカーや工務店では、工事の安全を願う意味合いからも実施を推奨しています。
最終的には、ご自身の考え方や予算、地域の慣習などを考慮して判断しましょう。
不安な場合は、ハウスメーカーや工務店の担当者に相談してみるのがおすすめです。
迷ったら、「やって後悔することはない」という考え方で、実施する方向で検討するのも良いでしょう。
地鎮祭はいつ、どこで行う?
いつ行うか(時期)
- 工事着工前: 基礎工事が始まる前の、更地の状態で行うのが一般的です。
- 吉日を選ぶ: 六曜の「大安」「友引」「先勝」の午前中が良いとされています。逆に「仏滅」「先負」の午後は避ける傾向があります。ただし、参加者の都合を優先することも重要です。神主さんや工務店のスケジュールも確認しましょう。
- 大安(たいあん): 万事において吉。終日良い。
- 友引(ともびき): 朝夕は吉、昼は凶。
- 先勝(せんしょう/さきがち): 午前は吉、午後は凶。
- 先負(せんぶ/さきまけ): 午前は凶、午後は吉。
- 赤口(しゃっこう/しゃっく): 正午のみ吉、その他は凶。
- 仏滅(ぶつめつ): 万事において凶。ただし、午後は吉とする説も。
どこで行うか(場所)
- 建築予定地: これから家を建てるその土地で行います。
- 敷地の中央付近: 祭壇を設営し、儀式を行います。ハウスメーカーや工務店がテントや椅子の準備、祭壇の設営場所の指示などをしてくれることが多いです。
地鎮祭の参加者は?
地鎮祭に誰が参加するのか、主な参加者は以下の通りです。
- 施主とその家族: 家を建てる本人とその家族。両親や子供も参加することが多いです。
- 神主(神職): 儀式を執り行う神社の神主さん。通常1名ですが、神社の規模によっては2名の場合もあります。
- 施工会社関係者: ハウスメーカーや工務店の担当者、現場監督、設計担当者など。工事の安全を祈願するため、主要な関係者が参加します。
- 設計事務所関係者(設計を別途依頼した場合): 設計を担当した建築家などが参加することもあります。
親族や友人をどこまで呼ぶかは施主の判断ですが、基本的には上記メンバーで執り行われることが多いです。
地鎮祭にかかる費用相場と内訳
地鎮祭にかかる費用は、地域や依頼する神社、お供え物の内容などによって異なりますが、おおよその相場と内訳は以下の通りです。
- 初穂料(はつほりょう)/玉串料(たまぐしりょう):
- 神主さんに支払う謝礼です。
- 相場:3万円~5万円程度
- 「御初穂料」または「御玉串料」と書いたのし袋に入れて渡します。
- お供え物費用:
- 神様にお供えする酒、米、塩、水、海の幸、山の幸、野菜、果物など。
- 相場:1万円~2万円程度(施主が自分で用意する場合)
- ハウスメーカーや工務店が手配してくれる場合は、見積もりに含まれているか、別途請求されるか確認が必要です。
- その他(必要に応じて):
- 神主さんの車代(お足代): 神社から現地まで距離がある場合、別途お渡しすることがあります。(5千円~1万円程度)
- 近隣挨拶の品代: 工事開始前の挨拶回りで渡す粗品代。(1軒あたり500円~1,000円程度 × 軒数)
- テントや椅子のレンタル費用: ハウスメーカーや工務店が手配・負担することが多いですが、確認しておきましょう。
- 直会(なおらい)の費用: 儀式後に行う簡単な宴席。最近は省略されることも多いです。行う場合はお弁当や飲み物代がかかります。
総額としては、一般的に5万円~10万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
誰が何を負担する?
- 初穂料: 基本的に施主が負担し、神主さんに直接渡します。
- お供え物: 施主が用意する場合と、ハウスメーカー/工務店が手配してくれる場合があります。事前にどちらが準備するのか、費用負担はどうなるのかを確認しましょう。ハウスメーカー側で用意する場合、建築費用に含まれていることもあります。
【施主向け】地鎮祭の準備:何を用意すればいい?
施主として地鎮祭に向けて準備すべきことをリストアップします。
ハウスメーカーや工務店が手配してくれる部分も多いので、まずは担当者としっかり打ち合わせをしましょう。
神社・神主さんの手配
- 誰が手配する?: 多くの場合、ハウスメーカーや工務店が提携している神社や、地域の氏神様に依頼してくれます。 施主自身が特定の神社に依頼したい場合は、その旨を早めに伝えましょう。
- 依頼内容: 地鎮祭の日時、場所、参加人数などを伝えます。
- 確認事項: 初穂料の金額、お供え物をどちらが用意するか、神主さんの交通手段(送迎が必要か、車代は必要か)などを確認します。
お供え物の準備(おそなえもの)
お供え物は、神様に感謝の気持ちを込めて捧げるものです。ハウスメーカーや工務店がセットで用意してくれることが多いですが、施主が用意する場合は以下を参考にしてください。
- 米: 洗米で一合程度(神饌(しんせん)の中心)。
- 酒: 日本酒一升(1.8リットル)を1~2本。のし紙をかけ、「奉献」または「御神酒」と表書きします。
- 塩: 粗塩で一合程度。
- 水: コップ一杯程度。
- 海の幸:
- 尾頭付きの魚(鯛など)。鮮度が大切です。
- 乾物(昆布、するめ、わかめなど)。
- 山の幸(野菜):
- 季節の地面の上の野菜(なす、きゅうり、トマト、ほうれん草など)を3種類程度。
- 季節の地面の下の野菜(大根、にんじん、いも類など)を3種類程度。
- 果物:
- 季節の果物(りんご、みかん、ぶどう、バナナなど)を3種類程度。
- その他: 地域や神社によって、お菓子や餅などを供えることもあります。
お供え物は三方(さんぽう)や半紙を敷いたお盆などに乗せて供えます。これらも誰が用意するか確認しましょう。
ハウスメーカー/工務店が用意する場合: 内容や費用を確認。アレルギー等で特定のものを避けたい場合は事前に相談。
施主が用意する場合: 品目や数量を神主さんやハウスメーカーに確認。鮮度が重要なものは当日の朝に準備。
初穂料(玉串料)の準備
神主さんへの謝礼です。
- 金額: 前述の通り、3万円~5万円が相場。事前に神社やハウスメーカーに確認しましょう。
- のし袋:
- 水引:紅白の蝶結び(花結び)のものを選びます。
- 表書き(上段):毛筆または筆ペンで「御初穂料」または「玉串料」と書きます。
- 表書き(下段):施主のフルネームを書きます。連名の場合は、夫の名前を中央に、妻の名前をその左に書きます。
- 中袋:表面に金額(例:「金参萬圓」または「金三万円」)、裏面に住所と氏名を書きます。
- お札の向き: 新札を用意するのが望ましいです。お札の肖像画が描かれている面が、のし袋の表側の上部にくるように入れます。
- 渡すタイミング: 地鎮祭が始まる前、または終了後に神主さんへ直接お渡しします。「本日はよろしくお願いいたします」「本日はありがとうございました」といった挨拶と共に渡しましょう。
近隣挨拶の品(粗品)
地鎮祭の前後、特に工事が始まる前には、近隣住民へ挨拶回りをするのがマナーです。
- 目的: 工事中の騒音や車両の出入りなどで迷惑をかけることへのお詫びと、今後の良好なご近所付き合いのため。
- タイミング: 地鎮祭当日、または工事開始の1週間~数日前。ハウスメーカーの担当者と一緒に回ることが多いです。
- 範囲: 両隣、向かいの3軒、裏の家など。場合によっては自治会長さんにも。
- 品物:500円~1,000円程度の消耗品が一般的。例:タオル、洗剤、お菓子、ラップ、ゴミ袋、地域の指定ゴミ袋など。のし紙をかけ、表書きは「御挨拶」、下段に名字を書きます。
- 挨拶の言葉: 「この度、こちらに家を建てることになりました〇〇です。工事中はご迷惑をおかけするかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。」といった内容を伝えます。
その他(参加者へのお礼、飲み物など)
- 神主さんへの車代: 必要な場合は、初穂料とは別に白い封筒に入れ、「御車代」と書いて渡します。
- 参加者への飲み物: 夏場は冷たい飲み物、冬場は温かい飲み物を用意しておくと喜ばれます。必須ではありませんが、心遣いとして。
- 直会(なおらい)の準備: もし行う場合は、お弁当や飲み物、お皿、コップなど。最近は省略することが多いです。
何を誰が準備し、費用負担はどうなるのかを明確にしておきましょう。
地鎮祭当日の流れと儀式の内容(所要時間:約30分~1時間)
地鎮祭の儀式は、地域や神社によって多少の違いはありますが、一般的には以下のような流れで進められます。
それぞれの儀式には意味が込められています。
- 開式の辞(かいしきのじ):
- 神主が地鎮祭の開始を宣言します。参加者一同は起立し、祭壇に一礼します。
- 修祓の儀(しゅばつのぎ):
- 神主が大麻(おおぬさ)を左右に振って、祭壇、お供え物、参列者、工事区域をお祓いし、清めます。参列者は頭を下げます。
- 降神の儀(こうしんのぎ):
- 神主が「オオ~」という警蹕(けいひつ)の声を発し、その土地の神様(氏神様・産土神様)を祭壇の神籬(ひもろぎ)にお迎えします。参列者は頭を下げます。
- 献饌の儀(けんせんのぎ):
- 神主が神様にお供え物(神饌)を捧げます。お酒の入った瓶子(へいし)や水の入った水器(すいき)の蓋を開けます。
- 祝詞奏上(のりとそうじょう):
- 神主が神様に、この土地に建物を建てることを報告し、工事の安全と家の繁栄を祈願する祝詞を読み上げます。参列者は頭を下げて祈願します。
- 四方祓(しほうはらい)/切麻散米(きりぬささんまい):
- 神主が敷地の四隅と中央をお祓いし、米、塩、白紙(切麻)などを撒いて土地を清めます。施主や工事関係者が一緒に行うこともあります。
- 地鎮の儀(じちんのぎ)/鍬入れの儀(くわいれのぎ):
- 地鎮祭のメインとなる儀式です。設計者、施主、施工業者がそれぞれの役割を担い、初めて土地に手を加える所作を行います。
- (1) 刈初めの儀(かりぞめのぎ):
- 設計担当者が、斎鎌(いみかま)で盛り砂に立てた草を刈る所作をします。「エイ、エイ、エイ」と発声します。土地の草を刈り清める意味があります。
- (2) 穿初めの儀(うがちぞめのぎ)/斎鋤(いみすき):
- 施主が、斎鋤(いみすき)で盛り砂に鋤を入れる所作をします。「エイ、エイ、エイ」と発声します。初めて土地を掘り起こす意味があります。
- (3) 鍬入れの儀(くわいれのぎ)/斎鍬(いみくわ):
- 施工担当者が、斎鍬(いみくわ)で盛り砂に鍬を入れる所作をします。「エイ、エイ、エイ」と発声します。本格的な工事の開始を意味します。
- ※盛砂の前に立ち、神主の指示に従って行います。掛け声は、恥ずかしがらずに大きな声で出すと良いでしょう。
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん):
- 神主、施主(代表者、家族)、工事関係者の順に、玉串(榊の枝に紙垂を付けたもの)を祭壇に捧げ、拝礼します。
- 玉串に自分の祈りを乗せて神様に捧げるという意味があります。作法は後述します。
- 撤饌の儀(てっせんのぎ):
- 神主がお供え物を下げる儀式。お酒の瓶子や水器の蓋を閉じます。
- 昇神の儀(しょうじんのぎ):
- 神主が「オオ~」と警蹕を発し、お迎えした神様をもとの御座にお送りします。参列者は頭を下げます。
- 閉式の辞(へいしきのじ):
- 神主が地鎮祭の終了を宣言します。参加者一同、祭壇に一礼します。
- 神酒拝戴(しんしゅはいたい)/直会(なおらい):
- 儀式が無事終わったことを祝い、お供えしたお神酒(みき)を参加者全員で少しずついただきます。車の運転がある方は飲むふりをするか、口をつける程度にします。
- その後、簡単な宴(直会)を開くこともありますが、最近は省略し、お神酒をいただいた後、お供え物を分け合って解散することが多いです。
この流れはあくまで一例です。神主さんやハウスメーカーの指示に従って、厳粛な気持ちで臨みましょう。
施主が知っておくべき地鎮祭のマナー
地鎮祭に参列するにあたり、施主として押さえておきたいマナーがあります。
服装について
清潔感のある、きちんとした服装を心がけます。
- 男性: スーツ(ネクタイ着用)が最も無難です。ダークスーツでなくても、ジャケットにスラックス、ノーネクタイでも問題ない場合もありますが、迷ったらスーツが良いでしょう。作業着で参加する工務店の方もいます。
- 女性: スーツやワンピース、またはそれに準じるフォーマルな服装。派手な色や露出の多いものは避けましょう。
- 子供: 制服があれば制服。なければ、清潔感のある普段着や少しよそ行きの服装で十分です。
神事なので、カジュアルすぎる服装(Tシャツ、ジーンズ、サンダルなど)は避けましょう。
屋外で行うため、季節に応じて暑さ・寒さ対策を。夏は日傘や帽子、冬はコートやカイロなど。
足元は、土の上で行うため、ヒールの高い靴は避け、歩きやすい革靴やパンプスが良いでしょう。
汚れても良い靴を選ぶと安心です。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)の作法
玉串奉奠は、地鎮祭で施主が行う重要な作法の一つです。神主さんから指示がありますが、事前に流れを覚えておくとスムーズです。
- 神職から玉串を受け取る:
- 右手で玉串の根元(太い方)を上から持ち、左手で葉先を下から支えるようにして受け取ります。
- このとき、軽く一礼します。
- 祭壇に進む:
- 玉串を胸の高さに持ち、祭壇の少し手前まで進みます。
- 一礼する:
- 祭壇に向かって一礼(深めのお辞儀)します。
- 玉串を祈念を込めて捧げる:
- 玉串を時計回りに90度回し、根元を手前に、葉先を祭壇に向けます。
- 左手を下げて根元部分を下から支え、右手を葉先に近い位置に持ち替えます。
- さらに玉串を時計回りに回し、根元を祭壇に向けて、玉串案(たまぐしあん:玉串を置く台)の上に置きます。
- 拝礼(二礼二拍手一礼):
- 玉串を置いたら、少し下がり、
- 深いお辞儀を2回(二礼)
- 拍手を2回(二拍手)。この際、右手を少し下にずらして打ちます。
- 最後に深いお辞儀を1回(一礼)します。
- 席に戻る:
- 数歩下がり、向きを変えて元の席に戻ります。
※神社や流派によって作法が多少異なる場合があります。当日は神主さんの指示に従ってください。
儀式中の心構え
- 厳粛な気持ちで臨みましょう。私語は慎み、携帯電話はマナーモードにするか電源を切りましょう。
- 神主さんの指示に従い、起立・着席・礼などの動作を周りに合わせます。
- 工事の安全と家の繁栄を心の中で祈願しましょう。
地鎮祭が終わった後にやること
地鎮祭が無事に終わった後にも、施主として行うべきことがあります。
近隣への挨拶回り
地鎮祭当日、または工事着工前に、改めて近隣へ挨拶に伺います。
「いよいよ工事が始まります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします」という趣旨を伝えます。
ハウスメーカーの担当者と一緒に回るとスムーズです。
粗品を用意している場合は、このタイミングでお渡しします。
お供え物の処理・分け方
お供え物は神様からのご利益が宿った縁起物(お下がり)とされています。
基本的には参加者で分けて持ち帰ります。
お酒や米、野菜、果物など、持ち帰って飲食できるものは、施主、神主さん、工事関係者で分けます。
ハウスメーカーや工務店が袋を用意してくれることもあります。
- 施主が持ち帰ったお供え物:
家族で感謝していただきましょう。料理に使ったり、そのまま食べたりします。お酒は、上棟式など後日の行事で使うこともあります。 - すぐに食べられないもの: 昆布やスルメなどの乾物は、後日調理していただきましょう。
- 食べきれない場合: 無理に全て食べる必要はありませんが、粗末に扱わないようにしましょう。
鎮物(しずめもの)の確認と扱い
地鎮祭の際に、神主さんから「鎮物(しずめもの)」または「鎮め物(しずめもの)」と呼ばれるお守りのようなものを預かることがあります。
これは、土地の神様を鎮め、建物の安全や家族の繁栄を守るためのもので、桐の箱や和紙の包みに入っています。中身は人型、鏡、剣、盾、玉などが一般的です。
扱い方
基礎工事の際に、建物の中心にあたる部分の土中や基礎コンクリートの中に埋めます。
施主が直接埋めるのではなく、通常は工事の際に施工業者が適切な場所に埋めてくれます。
いつ、どこに埋めるのかをハウスメーカー/工務店の担当者に確認し、預かってもらうか、後日指定されたタイミングで渡しましょう。
絶対に自分で開封してはいけません。
ハウスメーカー・工務店への確認事項リスト
地鎮祭の準備をスムーズに進めるために、事前にハウスメーカーや工務店の担当者と以下の点を確認しておきましょう。
- 地鎮祭の実施有無・日程調整:
- 地鎮祭を行うか、行わないか。行う場合、いつ頃が良いか。
- 候補日、六曜の希望(大安など)があれば伝える。
- 神社の手配:
- どちらが手配するか(通常はハウスメーカー側)。
- 施主側で希望の神社がある場合はその旨を伝える。
- 費用負担について:
- 初穂料の金額目安、誰がいつ支払うか。
- お供え物の手配はどちらが行い、費用はどちらが負担するか。
- テント、椅子、祭壇などの設営費用は誰が負担するか。
- 神主さんへの車代は必要か、その場合の金額目安。
- お供え物の内容:
- ハウスメーカー側で用意する場合、どのようなものが用意されるのか。
- 施主側で用意する場合、何を用意すればよいか(品目、数量)。
- 当日の準備物:
- 施主が当日持参する必要があるもの(初穂料、近隣挨拶の品など)。
- 玉串、三方、お神酒用の杯などは誰が用意するか。
- 参加者:
- ハウスメーカー/工務店側から何名参加するのか。
- 施主側は何名まで参加可能か(特にスペースの都合など)。
- 服装:
- 推奨される服装、他の参加者の服装のトーン。
- 雨天の場合の対応:
- テントの有無、中止や延期の基準。
- 鎮物の扱い:
- いつ、誰に預けるのか。どこに埋めるのか。
- 近隣挨拶:
- いつ、誰と回るのか。粗品は必要か、何が良いか。
- その他:
- 写真撮影は可能か。
- 直会を行うか、行わないか。
- 当日の所要時間。
これらの点をリストにして、打ち合わせ時に一つずつ確認していくと漏れがありません。
地鎮祭に関する質問Q&A
地鎮祭に関してよくある質問とその回答をまとめました。
- 雨天の場合はどうなりますか?
-
少々の雨であれば、テントを張るなどして決行することが多いです。ただし、荒天(台風や大雪など)の場合は、安全を考慮して延期することもあります。延期の判断基準や連絡方法については、事前にハウスメーカーや神主さんと相談しておきましょう。
- 自分たちだけで地鎮祭を行っても良いですか?(セルフ地鎮祭)
-
はい、可能です。神主さんを呼ばずに、施主と家族、工事関係者だけで行う「略式地鎮祭」や「セルフ地鎮祭」という形もあります。この場合、土地の四隅と中央にお米、お塩、お酒を撒いてお清めし、工事の安全を祈願します。インターネットで手順を調べて行う方もいます。ただし、正式な儀式ではないため、気持ちの区切りとして行うものと捉えましょう。ハウスメーカーによっては推奨しない場合もあるので、相談してみるのが良いでしょう。
- 地鎮祭をしない場合、何か代替案はありますか?
-
地鎮祭を行わない場合でも、工事の安全を祈願したいという気持ちがあれば、以下のような方法があります。
神社で祈祷: 建築予定地の氏神様や信仰する神社に出向き、工事安全祈願のご祈祷をしてもらう。
お札やお守り: 神社で工事安全や家内安全のお札・お守りをいただき、現場に置いたり、家に祀ったりする。
セルフお清め: 前述の通り、自分たちで土地をお清めする。
ハウスメーカーによっては、地鎮祭を行わない施主向けに、このような代替案を提案してくれることもあります。 - 地鎮祭で神主さんから預かった「鎮物(しずめもの)」は、その後どうなりますか?
-
鎮物は、建物の基礎工事の際に、建物の中心付近の土中や基礎コンクリート内に埋設されます。通常、ハウスメーカーや工務店が適切な時期に埋めてくれます。施主が直接埋めることは稀です。いつ、どのように埋設されるのかを確認しておきましょう。一度埋めたら、基本的に取り出すことはありません。
- 地鎮祭の費用を抑える方法はありますか?
-
はい、いくつか方法はあります。
お供え物を自分で用意する: ハウスメーカーに依頼するより安く済む場合があります。スーパーなどで揃えれば、1万円程度に抑えられることも。
神主さんへの車代を不要にする: 近隣の神社に依頼したり、送迎を自分たちで行うことで、車代が不要になる場合があります。
直会を省略する: 儀式後のお食事会を省略すれば、その分の費用はかかりません。最近は省略するケースが主流です。
略式地鎮祭にする: 神主さんを呼ばない形にすれば、初穂料はかかりません。
ただし、費用を抑えることばかりに目を向けるのではなく、何のために地鎮祭を行うのかという本来の目的を忘れずに、納得のいく形を選びましょう。 - 参加する家族の人数に制限はありますか?
-
特に厳格な制限はありませんが、祭壇を設置するスペースや準備される椅子の数には限りがあります。あまりに大人数になる場合は、事前にハウスメーカーや工務店に伝えておくと良いでしょう。一般的には、施主夫婦、子供、双方の両親くらいまでの参加が多いようです。
- 地鎮祭の写真は撮っても良いですか?
-
はい、多くの場合、写真撮影は問題ありません。家づくりの大切な記録になります。ただし、儀式の最中に神主さんの正面に立って撮影したり、フラッシュを多用したりするのは控えましょう。事前に神主さんやハウスメーカーの担当者に一言断っておくとスムーズです。儀式の妨げにならないよう配慮し、記念撮影は儀式の前後に行うのが良いでしょう。
まとめ:地鎮祭は家づくりの大切な第一歩


地鎮祭は、これから始まる家づくりへの期待と、工事の安全、そして家族の未来への願いを込める大切な儀式です。
準備することは意外と多いですが、一つひとつ確認し、ハウスメーカーや工務店としっかり連携を取れば、決して難しいものではありません。
この記事で解説した「地鎮祭の流れ」と「施主がやること」を参考に、当日までの準備を滞りなく進めてください。
何よりも大切なのは、土地の神様への感謝と敬意、そして工事の安全を願う気持ちです。
施主として、また家族の一員として、心を込めて地鎮祭に臨み、素晴らしい家づくりのスタートを切ってください。
地鎮祭が無事に執り行われ、皆様のマイホーム計画が順調に進むことを心よりお祈り申し上げます。
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